変更永久抹消とは
変更永久抹消とは車検証の所有者の名前(名称)や住所などを変更してから永久抹消することです。
例えば、所有者が車検証の住所から引っ越しているけど、まだ車検証を直してない場合などに住所変更をするのと同時に永久抹消する場合です。
変更永久抹消の手続きは新しい所有者の住所を管轄する運輸支局ですることになります。
変更永久抹消はパターンが多いので頑張ってこの解説を読んでください。
ただ、永久抹消登録の場合は特例措置があって住所や名前を変更しなくても永久抹消登録ができたりします。
詳しくは下記ページを参考にしてください。
変更登録とは
変更登録とは引越しをして住所が変わったときや結婚して名前が変わったときなどに車検証の内容を変更したいときに行います。
また、所有者はそのままで使用者を追加したり外したりするのも変更登録になります。
手数料は共通で350円です。必要書類は変更したい内容によって変わってきます。
詳細は『変更登録』のページで詳しく解説してますのでご覧になってください。
永久抹消とは
車を解体して自動車リサイクルの法律に則って適切に処理された車の手続きになります。永久抹消の手続きはまだ一時抹消登録の手続きをしていないナンバーのついている車の手続きになります。
永久抹消の手続きをするときに1ヶ月以上の車検が残っていると重量税が還付されます。金額は前回の車検を受けたときに支払った重量税を24ヶ月で割ってでた金額を残りの車検残存期間で掛けてでたのが還付される重量税額です。
重量税は原則として所有者に還付されます。ただし、重量税還付金受領権限委任状に所有者の実印が押印されていれば代理受領できます。所有者と代理受領を受ける方の関係性を示す書類等は特に必要ありません。
永久抹消登録をするには車の解体を依頼した解体業者が『自動車リサイクルシステム』を通じて解体報告をしていることが必要です。自分の車の解体手続きがどこまで進んでいるのかもこの自動車リサイクルシステムで調べることができます。
変更永久抹消の必要書類等
- 変更登録申請書(OCRシート1号様式)
- 永久抹消登録申請書(OCRシート3の3号様式)記載例
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車登録番号標(ナンバープレート)
- 所有者の印鑑証明書
- 変更事項を証明する原因証書
- 所有者の委任状
- 重量税還付金受領権限委任状(※代理受領する場合)
- 手数料納付書
- 350円の登録印紙
- 自動車税・自動車取得税申告書
必要書類の解説
変更永久抹消登録に必要となる書類を項目ごとに解説していきます。
変更登録申請書(OCRシート1号様式)
変更登録用の申請書です。所有者本人が申請するときは実印を押印します。実印を押印した方の分の委任状は不要になります。
運輸支局で無料で配布されています。
国土交通省のWebサイトでも配布しています。
ocr1号様式
永久抹消登録申請書(OCRシート3の3号様式)
所有者本人が申請する場合は実印を押印してください。その際は委任状は不要です。
申請書に『移動報告番号』という12桁の数字と『解体報告日』を記入する必要があるので自動車リサイクルシステムで調べておきましょう。
重量税の還付を受けるときは申請書に『銀行振込』と『郵便局の窓口受取』のどちらかを選んで記入しましょう。銀行振込の場合は「金融機関名」「支店名」「口座番号」「口座種類」を記載できるように控えておきましょう。
郵便局の窓口受取の場合は受け取りたい郵便局の窓口を調べておきましょう。
代理受領する場合は『代理受領者』の欄にも記入します。
重量税の還付を受ける場合で、代理人が申請する場合は代理人欄に認印が必要になります。重量税の還付がない場合は代理人による申請でも認印は不要です。
自動車検査証(車検証)
永久抹消したい車の車検証を提出します。車検証を返納して重量税の還付がある場合は『自動車重量税還付付表』という用紙を受け取ります。
自動車登録番号標(ナンバープレート)
解体業者に車を引渡してもナンバープレートだけは外して受けとっておきましょう。
永久抹消の手続きをするときには必ず返納しなければいけません。
ナンバープレートを紛失や盗難で返納できない場合は警察署に届け出をして、「届出警察署」「届出日」「受理番号」「返納できない理由」を記載した理由書が必要になります。
所有者の印鑑証明書
発行されてから3ヶ月以内のもの。必ず原本を提出します。コピーは不可です。
変更事項を証明する原因証書
変更永久抹消で必要となる原因証書は変更したい事項によって異なります。
詳しく見て行きましょう。
住所の変更登録の場合
個人の場合
- 【原因を証する書面】が『住民票』になります。
- 発行されてから3ヶ月を過ぎていても大丈夫です。
- 車検証の住所から現住所までを住民票でつながりを証明する必要があります。住民票だけでつながりを証明できない場合は『住民票の除票』や『戸籍の附票(こせきのふひょう)』を取得しなければいけません。
法人の場合
- 【原因を証する書面】が『商業登記簿謄本』または『登記事項証明書』になります。
- 発行されてから3ヶ月を過ぎていても大丈夫です。
- 車検証の住所から現住所までのつながりを証明する必要があります。『商業登記簿謄本』または『登記事項証明書』だけではつながりが証明できない場合は『閉鎖登記簿謄本』または『閉鎖事項証明書』を取得して必ずつながりを証明しなければいけません。
名前(名称)の変更登録
個人の場合
- 【原因を証する書面】が『戸籍謄本』または『全部事項証明書』になります。名前が変わった原因が記載されているものを用意しましょう。
- (例)養子縁組,結婚,離婚などが記載されているもの
- 名前の変更登録には車庫証明書は必要ありません。
- 発行されてから3か月を過ぎていても大丈夫です。
法人の場合
- 【原因を証する書面】が『商業登記簿謄本』または『登記事項証明書』になります。
- 発行されてから3ヶ月以内のもの
- 名前の変更登録には車庫証明書は必要ありません。
所有者の委任状
代理の方が手続きをする場合に必要になります。必ず実印が押印されているものを用意しましょう。認印は不可です。
重量税還付金受領権限委任状
新所有者の実印が押印されている必要があります。自動車登録に使う委任状とは記入方法が違うので気をつけましょう。
受任者の欄:重量税を代理受領する方の名前・住所
委任者 :永久抹消する車の新所有者
手数料納付書
必要書類をまとめて表紙となるものです。登録印紙を貼ります。これは運輸支局で手に入りますので事前に用意する必要はありません。
350円の登録印紙
永久抹消登録は無料なの変更登録用の350円だけ必要になります。
申請手続きの流れ
解体業者へ自動車の解体を依頼します。
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解体業者が解体して解体報告まで終わっていることを確認します。自動車リサイクルシステム
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必要書類を集めて運輸支局へ行きます。
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登録印紙350円と申請書(OCRシート1号様式と3の3号様式)を購入して必要事項を記入します。
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ナンバープレートをナンバー屋さんへ先に返納して確認印を手数料納付書に押してもらいます。
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運輸支局へ書類を提出します。
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重量税の還付申請をした場合は金額や振込口座の記載されている『自動車重量税還付付表』を受け取ります。
※一時抹消のような証明書はでません。
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都道府県税事務所へ申告書を提出して終わりです。