質問『車を持ち込まずに封印をもらって帰る方法はありますか?』
普通自動車の登録はナンバーの変わらない移転登録や抹消以外は基本的に車を陸運局へ持ち込んでナンバープレートに封印をしてもらう必要があります。
結論から申し上げますと一般の方は封印を持ち帰ることはできません。
車を持ち込まずに済ます方法
①新車ディーラーであれば封印委託制度を活用して持ち帰ることができます。
②ディーラー以外の自動車販売店は「中古自動車販売協会(JU)」に加盟すれば車を陸運局へ持ち込まなくてもJUの方が封印をしてくれます。
ただし、当然ですが加盟料に加え登録を依頼するごとに手数料がかかるでしょう。
③国から指定整備工場の認証を受けていれば保安基準適合証を使用しての封印委託や、整備のための封印委託の制度を使って持ち帰ることができます。
軽自動車や小型二輪はそもそも封印の制度がないので気にしなくて大丈夫です。
封印委託制度
基本的には封印は陸運局内で封印を行う委託を受けている団体(主にナンバープレートを販売しているところ)の係員に施封してもらわなくてはなりません。
そもそも封印は陸運局の業務なのですが、現在では委託を受けたものが封印を行っています。
封印委託制度には3種類ありそのなかの一つが陸運局内のナンバー屋です。
封印委託制度には「甲種」のナンバー屋の他に「乙種」「丙種」があります。
※ナンバー屋と表記していますが全国の陸運局内で封印を施封しているのがナンバー屋かどうかは確認を取ってませんが、この記事では便宜上ナンバー屋とさせていただきます。
また、陸運局内で委託されているのは「甲種」という種類です。
乙種
乙種は条件を満たした自動車販売会社(主に新車ディーラー)の封印委託制度です。
新車の販売台数など条件を満たしている状態で申請してあらかじめ許可をもらっている必要があります。
一度許可を得れば所定の用紙を登録書類と一緒に提出すれば封印をもらって帰ることができます。
ただ、乙種封印委託は一般の業者や個人では許可を受けることができません。
丙種
丙種は中古自動車販売協会いわゆる「JU」のことです。
中古車販売店などはJUに加盟すればJU経由の登録をすることに依って車を持ち込まずに登録が可能です。
甲乙丙以外の封印持ち帰り方法
上記の③でもふれましたが指定整備工場も封印を持ち帰ることができます。
この制度は陸運局から直接封印を受け取るのではなく、各地の整備振興会などに加盟し整備振興会経由で甲種封印委託を受けているところから封印をもらいます。
事前に申請しておき初回だけ確約書という書類を提出します。
二回目以降は、所定の用紙を揃えて行けば封印をもらって帰ることができます。
リアナンバープレートの再交付にも活用できます
指定整備工場として確約書を提出しておけば、リアのナンバープレートの再交付の際にも封印を持ち帰れます。
通常であれば、リアのナンバープレートを再交付するには封印も再度取り付けてもらわなければいけないので車を陸運局へ持ち込む必要があるので、この制度はけっこうメリットがあるのではないでしょうか。
※大阪などの関西方面の陸運局では、リアであろうと後日封印ということでナンバープレートだけを交換して車を持ち込まずに済むようです。
これは関東で業務を行っている当方としましてはかなり羨ましい状況です。
このローカルルールが全国に広がってくれることを待ち望んでいます。