行政書士の資格に興味はあるけど、実際にどんな仕事をしているのか疑問に思っている方が多いと思います。
テレビの影響で行政書士の知名度が少しは上がっているとは思いますが、まだまだ理解している方は少ないと感じています。
そこで、行政書士の資格取得を狙っている方へ向けて私が実際に行っている仕事と業務内容を紹介します。
1つお断りさせていただきますが、行政書士のできる仕事は本当に多岐に渡っているので今回紹介するのは本当に一部の行政書士の場合だと思ってください。
目次
行政書士の実際の仕事
行政書士のメインの業務は書類作成なのは間違いありません。
プロらしく法律で定められた通りに書類を作成し、お客様の要望通りに完成させるのが一番の仕事です。
そのなかで各行政書士が専門分野を持って仕事をして活躍しています。
自動車登録関係専門の行政書士の仕事
ここからは私が専門に行っている自動車登録関係の仕事を主に紹介していきます。
- 必要書類についての電話相談
- 自動車登録の種類作成および登録代行
- 車庫証明書の書類作成および申請代行
- 運送業の許認可申請
- 自賠責保険の発行
- 登録代行の仕事
- その他の付帯業務
私が専門に行っている仕事は自動車の登録関係の書類作成および登録代行です。
自動車の登録には決められた書類を用意して、定められた通りに記入して申請する必要があります。
書類のなかには有効期限があるものや、必ず実印を押印しなければいけないなどの細かい法律で定められたルールがあります。
法律で定められた必要書類をルール通りに作成し滞りなく名義変更や廃車の手続きを終えられるように書類を作成します。
必要書類についての電話相談
必要書類に関しての電話相談は毎日のようにあります。
通常の名義変更や廃車のときはもちろん、車検証上の所有者が亡くなっている場合の相続や、所有者の法人が合併している場合など複雑な案件のときが私たち行政書士の真価を発揮するときです。
書類を作成する前段階として書類集めがあり、書類集めに関しては顧客であるディーラーさんや中古車屋さんにお願いしています。
もちろん印鑑証明者や住民票は自動車を購入した方が取得していると思いますが、私たち行政書士は間に入っているだけで直接必要書類を案内するのは稀です。
自動車登録の書類作成
書類が集まってから、お客様が私たちのところへ書類を持ち込んで申請書類の作成依頼にきます。
必要書類をチェックしてから実際に作成を開始します。
委任状や譲渡証明書・登録申請書には記入方法にルールがあるのでそれに従って記入していきます。
このときに間違って記入してしまうなんていうのは言語道断です。
プロとして恥ずかしいです。
ただ、私たちも人間です。
たまには間違ってしまうときもありますが、プロとして登録が却下されることは許されないのでそこはプロの力で何とかしてしまいます。
何とかする方法は幾通りかあります。
詳しくはお伝えできませんが、失敗したときのための秘策を持っておくのもプロの仕事です。
車庫証明書の申請
警察署へ申請する車庫証明書の書類作成と申請代行も行政書士の仕事です。
名義変更や新規登録といった車の所有者を新しく登録するときは基本的には車庫証明書が必要になります。
(※一部、村などでは不要です。)
車庫証明書は申請してから警察が現地調査に行き、提出した書類と見比べて不備がないか、おかしなところがないかをチェックしてから発行されます。
概ね申請してから中2日で発行されるので申請と受取で2回の代行が発生します。
時には補正が必要なときもありますので、警察署での現地対応が必要なときもあります。
運送業の許認可申請
街でよく見かけるトラックのナンバープレートが緑色だったり、軽自動車のナンバープレートが黒色だったりするのに気づいていますか?
これは事業用の自動車として運輸局の輸送課というところで許可を受けて登録してある車ということです。
事業として車を使うのには必要な要件を満たしていることが条件となっていて、誰でも事業用のナンバーをもらえるわけではありません。
こういった事業用の許認可を申請書類を作成する仕事もあります。
特に最近では軽貨物の事業用登録が増えてきています。
自賠責保険の発行業務
車検の期間を満たしている自賠責保険に加入することが法律上の義務となっています。
自動車登録とは切っても切れないのが自賠責保険です。
自動車登録関係の仕事をしている行政書士は自賠責保険の発行代理店になっていることがほとんどです。
上手に使って保険の代理店業も展開しているところもあるかもしれませんね。
登録代行の仕事
書類を作成するだけで登録はお客様にして頂くという仕事以外にも、書類を預かって作成して登録まで代行するという仕事もあります。
特に大口のお客様であれば、会社まで書類と廃車するナンバープレートを預かりに行って、登録後に届けるまでやることもあります。
事務所に座って書類を作るだけの仕事ではありませんよ。
その他の付帯業務
他県の行政書士仲間から登録の代行を依頼されたり、逆にこちらから他県の登録を依頼したりというのもあります。
自動車登録に関係する様々な付帯業務もこなしています。
まとめ
少しは行政書士の仕事を理解していただけたでしょうか。
事務作業が多くなるのは当然ですが、役所へ出向いたり顧客へ訪問したりもあり、ただ事務所で黙々と作業するわけではないですよ。
特に事務所を経営する立場となると営業もしなければいけません。
待っているだけでお客様が来るような好立地に事務所を構えられたなら良いですが、そうでない場合は自分で出向いて仕事を獲得しなければいけません。
どんな資格をもってしても待っているだけでは仕事は増えません。
最低限の営業行為は必要になるのでこれだけは忘れないでくださいね。