見事に行政書士試験に合格された方、おめでとうございます!
どんな資格だろうと資格試験に合格するのはすごいことです。
今は素直に喜びましょう。
ですが、行政書士資格は合格しただけでは何にも活用することができません。
他の記事でも触れましたが行政書士試験に合格したから行政書士となれるわけではなく、日本行政書士会連合会に都道府県の行政書士会を通して入会・登録して始めて行政書士となれるのです。
ただ、入会して登録するには入会金や年会費などで25万円~30万円程度の用意が必要になります。
さらに、登録しているだけで年会費が6万円~8万円ほど発生します。
金額は各都道府県の行政書士会によって異なりますが、大きな差はありません。
行政書士としてやっていくなら覚悟を持って臨む必要があるでしょう。
前置きが長くなりましたが、本題の行政書士試験に合格後にすることを考えてみましょう。
目次
行政書士として開業
行政書士資格を一番活かせるのが行政書士事務所を開業することでしょう。
行政書士はかなり幅広い分野の書類を作成することが認められているので、個人のスキルを磨くことでいろんな業界へ参入することができるでしょう。
ですが、行政書士試験は合格しても実務にはほとんど活かせません。
仕事として書類を作成するなら、さらなる勉強が必要です。
また、書類作成を依頼してもらえるお客様を一から探さなくてはならないので、営業活動も必要になります。
試験に合格後にすぐ開業するには顧客獲得の見込みがかなりないと厳しいでしょう。
書類作成の専門知識を学びながら営業活動をしていく覚悟と自信がある方でないとおすすめはできません。
開業する前に修行する
私がおすすめするのは開業前に修行をすることです。
行政書士がいろんな書類を作成できるからといっても、だいたいの行政書士事務所はある程度の専門性を持って営業しています。
相続関係に強い事務所、法人登記に強い事務所、建設関係の許認可に強い事務所、自動車登録に強い事務所、など本当に多岐に渡っています。
そのなかで成長している事務所は人手不足で求人を出していたりしますので、チャンスを逃さないように応募しましょう。
行政書士試験に合格していることはかなりのアピールポイントになるので頑張りましょう。
上手く採用されることができれば、実務に触れることができる大きな機会になるので全ての知識を吸収するつもりで働きましょう。
何年か働けば業界の知識と書類作成の知識、役所とのつきあい方などが理解できるようになるので、独立してやっていける自信がついたころに、再び自分がどうしたいのかを検討してみましょう。
書類作成はコツさえつかめば違う業種になったとしてもある程度は上手くできるようになっているはずです。
独立してやっていけるかどうかの一番の判断基準は自分で顧客を開拓できるか、あるいはインターネットなどを活用して集客できるのかという点です。
就職に活用
行政書士資格が就職に直結するかは疑問が残るところですが、企業の法務部門などを目指すならある程度のアピールにはなると思います。
また、最低限の法律知識があることのアピールにもつながるので無駄にならないでしょう。
ですが、求人内容とマッチしない場合も多々あると思いますので、就職の武器としてはやや使いづらいです。
ダブルライセンスを目指す
行政書士資格だけよりも、行政書士と相性の良い資格を取ってダブルライセンスを目指すという選択肢もあります。
特に多いと感じるのは社会保険労務士とのダブルライセンスです。
許認可関係とセットで会社の社会保険や労働保険の管理を任せてもらえる可能性が高まる組み合わせです。
社会保険労務士は単発での仕事だけでなく、継続的に発生する業務を請け負うことができるのが強みですね。
1つの企業だとしても深く入り込んで信頼を勝ち取ることができれば、安定した事務所経営が期待できるでしょう。
資格のステップアップを目指す
行政書士は法律系の資格としては入門に位置づけられることが多いです。
そこからステップアップとなると、宅建士や社会保険労務士さらには司法書士というルートが考えられます。
行政書士の資格試験に向けての勉強が法律に関しての勉強に活かされてきます。
法律のボリュームには差がありますが、六法全書の利用方法や、各法律の構成などに抵抗がなくなっていると思います。
勉強するという習慣もついていれば、次の資格に向けての準備は十分と言えるでしょう。
まとめ
行政書士試験の合格がゴールではありません。
正直なところ、試験に合格することでようやくスタートラインに立てたというところです。
資格を活かすにはさらなる勉強が必要となりますのでたゆまぬ努力と、強い覚悟を持って自分の信じる道に進んでください。