今までも何度か説明してきましたが、行政書士は試験勉強が実務にはあまり役にたちません。
試験の趣旨は法律を読み解く能力と勉強する姿勢にあるんじゃないかと思っています。
では実際に行政書士として開業したり、独立する場合にはどうやって実務を学べばよいかを考えてみましょう。
目次
行政書士事務所へ就職またはアルバイト [私はこのパターン]
一番の良い方法が行政書士事務所への就職かアルバイトとして勤務です。
私の場合は行政書士試験を受けて、合否の結果を待っているときに行政書士事務所への就職が決まりました。
アルバイトでの試用期間を経て3か月後に正社員に昇格という流れでした。
行政書士事務所で働くという経験があるからこそ、独立する前には修行をしたほうがお客様にとっても自分にとっても良い結果になると思っています。
「独立する前に修行をすべきです」という記事にも書きましたが、すでに行政書士として開業している事務所にはノウハウも必要な資料も人材も揃っています。
最新の情報も持っているでしょうし実務を学ぶのには一番の環境です。

行政書士実務の解説本
行政書士の実務を解説している本が出版されています。
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これらの本を読めば大丈夫というものではないですが、具体的にどのような仕事の種類があってどの程度の書類を集めて作成するのかという目安にはなります。
役所への手続きの場合はホームページに必要書類や申請書の書式などが掲載されていますのでそちらも参考にします。
実務を解説する本に掲載されている仕事は行政書士が受託することが多い業務なので勉強しておいて損はありません。
行政書士会の研修に参加
各都道府県には行政書士会があります。
行政書士として登録するのもこれらの各都道府県の行政書士会を経由して日本行政書士会連合会へ登録されます。
行政書士会は登録業務だけでなく研修などを開催していますので新人のときや新しい業種を増やしたいときなどは積極的に参加しましょう。
研修のスケジュールは行政書士会のWebサイトを参考にしてください。
ただしすべての業種の研修があるわけではありませんし、研修の充実度も都道府県によって異なります。
任意の団体などが開催しているセミナーへ参加
行政書士会が主催している研修だけでなく任意の団体が主催している研修会やセミナーに参加することでも実務に則した勉強ができます。
必ずしも行政書士が行っているものでなくても、業務に関連していそうなものなら積極的に参加していくことでいろいろな知識を吸収することができます。
資格予備校の実務講座を受講する
資格予備校は試験に受かるための講座だけでなく、合格後をフォローするような講座を用意しているところもあります。
お金はかかりますが、人脈がまだないような駆け出しの行政書士さんには実際に行政書士として開業している先輩がたの講義を聞けるのは貴重な機会だとおもいます。
実務を体系的に学ぶことは個人の力ではむずかしいのでプロの講義を受けるのはかなり有効な手段です。
アガルートは行政書士資格の講座も用意されています。
先輩行政書士から教えを請う
まず先輩行政書士と親交を持つことができていたらという前提ですが、実際に業務を行っている先輩行政書士から直接の話を聞けるのはどんな研修や講座よりも貴重です。
最新の情報でかつ生の情報を手に入れられる最高の機会です。
開業する前に行政書士事務所で働くなどして人脈を作っておくことができたら活用しない手はありません。
人の縁を最大限に利用して独立開業したあとに勇気をだして相談してみましょう。
ただし、教えてもらうだけでなく自分が手に負えない案件を紹介するなどして受けた恩を返していく努力をしましょう。
管轄役所に相談
特定の業務に関して管轄の役所があるのなら相談しましょう。
役所は絶対に断ることなく必要なことを教えてくれます。
対応は担当の方によって冷たかったり丁寧だったりしますが、相談をして断られることはないので積極的に活用しましょう。
役所から聞くのが一番効率的に必要なことを学べます。
ただ、業務に関して体系的に順序立てて勉強できるわけではないので相談の仕方に注意しましょう。
漠然とした質問をしても何がしたいのかを伝えないと答えてくれないでしょう。
実際に案件を受託してからが役所へ相談するベストなタイミングとなるでしょう。
まとめ
実務を学ぶのに最適なのはやはり行政書士事務所で働かせてもらうことです。
ただ、実際には自分のしたい仕事を業務として行っている行政書士事務所に就職するのはなかなかハードルが高いです。
行政書士は個人事務所が多いので求人があまり多くありません。
求人が見つからない間は実務の解説本や資格予備校の開催している実務講義などを活用して勉強しましょう。