車を買い替えるときや売却するときに、下取りにだすのか買取りに出すのかというのは非常に頭を悩ませますね。
どちらに出すかで損をするのか得をするのかが分かれてしまいますから、より高い値段を付けてくれるところを選びたいところです。
今の車業界の現状から私が感じる結論は買取です。
現代の中古車の主な流通経路を知れば買取りのほうが高い値段がつくのも当然だと思います。
より高い値段で売却したいのなら下取りよりも買取りをおすすめします。
では理由を説明していきます。
直接買取り、直接販売が一番もうかる
中古車屋さんの商売としては車を手放したい人から間を挟まずに仕入れて、そのまま販売するのが一番の利益になります。
中間マージンが何もかからないので仕入れ価格に乗っけた販売価格が丸々と利益になります。
(厳密にいえば登録費用や修理など諸々の経費はかかります)
ただ、現実を見ると現在の中古車屋さんの仕入れはオークションがほとんどになってしまっています。
理想は直接ユーザーから買取りたいのですが、知名度があまりない街の中古車屋さんではなかなか車の売り手が現れないの現状です。
大手の買取業者と比べて集客力に圧倒的な差があるので仕方ないのかもしれません。
結果として買取りによる仕入れができなければオークションに頼るしかありません。
中古車屋の仕入れルートはほぼオークション一択
現代の車の流通は昭和の時代から大きく変わってしまい、一般的に中古車屋さんが販売用の車を仕入れるのはほぼオークションの一択になってしまいました。
昔のように新車ディーラーが下取りをした中から良い車を流してもらうことができなくなってしまい、販売用の車を仕入れること自体が難しくなってしまったのです。
かつてはいかに新車ディーラーの人間と良い関係を築けるかで車屋としての商売が左右されるほどでした。
良い人間関係を築いておけば、販売しやすくて利益の出る車を仕入れることが可能だったのです。
それがやはり良くない方向(金銭の授受など)へと進んでしまったので大きな問題になる前にディーラー側が直接に車屋さんへ卸すことを辞めて、オークションで捌く方向へシフトしていったのです。
新車ディーラーによる中古車販売事業への積極参入
新車ディーラーも新車だけを売っているだけでなく中古車販売へも力を入れるようになりました。
トヨタ系のディーラーでは『U-car』というブランド名で中古車の販売を展開していきます。
下取りした車の中で年式が新しく距離の少ない車は自社のU-car店舗で販売し、社内の基準を満たさない車を全てオークションに流すようになります。
このような流れによって、ますます新車ディーラーではない中古車屋さんの仕入れが苦しくなっていったのです。
買取業者の台頭 〜下取り以外の選択肢の定着〜
新車ディーラーが中古車販売へと力を入れていくなかでどんどんと増えてきたのがガリバーを筆頭とする買取業者です。
買取業者の台頭で車の流通経路がかなり変化したほどの影響力とインパクトがありました。
現在のように買取業者へだすか下取りへだすかという悩みがとうぜんのように浮かぶこと自体が影響力の強さを物語っています。
買取業者は小売店としても展開していることが多く、直接仕入れ、直接販売という中古車屋としては一番理想的な販売形態をとることができるのです。
この買取と小売というセットは新車ディーラーが中古車販売へ力を入れだした理由と同じです。
自社でさばけない車はオークションに流して損をださないようにして、利益のとりやすい良い車を自社で運営している小売店で販売するのです。
買取業者の台頭によりかつては下取率が80%ほどだったのが、現在ではおよそ60%まで下がっているようです。
オークション頼みは難しい
ここまで読んで気づいているかもしれませんが、オークションで流通する車は基本的に自社でさばけない車やあまり利益の取れないおいしくない車ばかりが出品されることが多いのです。
そのなかで良い車を買い付けようとするとやはり競争率があがり、結果として車自体の本来の価値より高く仕入れることにつながってしまうのです。
この悪循環を断ち切るためにも、大手の買取業者だけでなく中小や零細の中古車屋さんまで買取に力をいれています。
直接ユーザーから買い取れればオークションで仕入れるより手数料分が丸々うくことになるので、オークションで買うときの金額よりも多少なら高く買っても利益率がよかったりします。
結果としてユーザーも新車のディーラーに下取りとして出すよりも、複数の買取業者に査定を申込んで買い取ってもらうほうが受け取れる金額が高くなるのです。
オークションの仕組みを解説
USSやTAAなどオークションを運営する会社はどうやって利益を得ているのでしょうか。
オークションは出品する業者がまず出品料という手数料を支払います。
そしてオークションが成立すると買い取った業者も成約料を支払います。
さらに陸送を頼めば運送料もかかるのです。
売れても売れなくても出品料はかかるのでオークション場は損をしません。
もちろん出品台数が多ければ多いほど業者も集まるので、数を集めるために苦労をしているという話も聞きます。
また、名義変更の書類の仲介でも書類の不備への対応なども業務の一部です。
一方、車屋さんは出品したからにはなんとか売りさばきたいので出品する際の最低額を強気につけることが難しくなります。
もちろん、今は車のだいたいの相場がすぐに分かる時代なので大きく損をすることはありませんが、大きく儲かることもありません。
オークションは一時期は多くの良車と多くの業者が集まって一世を風靡しましたが、今は一時期ほどの勢いはありません。
いつまでも車の仕入れ先の一手段としては残るでしょうが、オークションにいけば儲かるという時代ではなくなってきました。
一括査定サイトの隆盛
オークションではなく直接買取の魅力に気づいた中小零細の中古車屋がこぞって参加し始めたのが一括査定サイトです。
一括査定サイトはいかに多くの業者を集めるかと、いかに多くの車ユーザーを集めるかということを競っています。
各車屋さんがお客さんを集めるよりも効率的に集めることができるというのを売りにしています。
大手の買取業者も参加していて魅力的な一括査定サイトがどんどんと増えています。
一括査定サイトを見ると70社とか多いところであれば150社が査定サイトに登録してあったりします。
店舗に看板を出したり自社のホームページで買取りに力を入れていることを力説してもお客様に届きにくいので、査定サイトのなかでもより査定の申込が多いサイトへと集まるのです。
結果として車を売りたいユーザーが満足のいく金額になるケースが増えていきます。
これが口コミで広がればより査定申込が増えて脱オークションへとつながります。
まとめ
ここまでいかに買取が良いかを解説してきました。
下取りに出すのもよいけど、とりあえず買取業者に査定価格を聞いてみるのが現代の車の買い替えの常識となっています。
各買取業者に個別に出すのもよいですし、面倒なら一括査定サイトに頼むのも良いと思います。
何も考えずに下取りに出すというのがもっとも損をしやすいので一歩立ち止まって自分の車がいくらで売却できるのかを調べてみましょう。
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