名義変更とは?
名義変更は一般的には車を所有する人や使用する人を変更することという意味で使われています。
この使い方は間違いではないですし、ほとんどの場合で意味は伝わります。
ただ、名義変更は法律用語ではないので明確な定義がありません。
名義変更という言葉のなかには、移転登録や変更登録まで含まれてきますので注意が必要です。
注意といっても自動車屋さんや行政書士が気にして使い分ければ良いだけかもしれませんが。
移転登録と変更登録の違い
普通自動車の移転登録と変更登録の違いを解説という記事でもふれましたが、名義変更という言葉に含まれる移転登録と変更登録の違いは所有者を変えるかどうかです。
車検証の状態から所有者を変えることを移転登録といいます。
それ以外の『名前・住所・使用の本拠地・使用者』を変えることを変更登録といいます。
所有者を変えれば使用者が同じでも移転登録です。
逆に使用者をいくらかえても所有者が同じなら変更登録となります。
名義変更の意味を勝手に考えてみます
名義変更とは名義を変更することだと読み取れます。
では、「名義」とは何か。
車検証には『所有者』欄と『使用者』欄があります。
どちらを変えても名義変更となりそうです。
ディーラーさんが所有者になっている車をローンで買うとディーラーさんが所有者のままとなり、使用者に購入者が記載されます。
これは法律的には変更登録ですが、一般的には名義変更と言っても意味は伝わります。
この場合でローンではなく現金で購入するとディーラーさんから購入者に所有者が変わります。
これは法律的には移転登録ですが、一般的には名義変更と言っても意味は伝わります。
両方のパターンを考察すると、車を所有する人や使用する人が所有者か使用者に入れば名義変更となるのでしょう。
まれに、名前の変更(結婚や離婚の際の姓の変更)のことまで名義変更と言う方がいたりします。
ここまで広げてしまうと曖昧になりすぎるので名前の変更は名義変更に含めないほうがよいでしょう。
勝手にまとめ
名義変更は車を所有する人(法人を含む)や使用する人を車検証の所有者か使用者に記載することとしましょう。
使い勝手がいいので名義変更という用語が使われる機会が多いですが、プロの行政書士としては『移転登録』や『変更登録』という用語の意味がもっと浸透してくれることを期待しています。