抹消をするにも移転をするにも車検証の所有者の住所と印鑑証明書の住所が異なっていると登録ができません。
どうすればいいかというと個人であれば住民票や戸籍の附票を使って住所移動の履歴をつなげていきます。法人だと登記簿謄本で住所の移転をつなげていきます。
住所のつなげ方
法人の場合
法人の場合は分かりやすい上に個人に比べて楽です。ただ、法人の場合は必ず住所がつながるようになっているので根気よく最後まで集めなければいけません。
書類の集め方
まずは法務局へ行って『履歴事項全部証明』というのを取得します。
取得したら本店の住所(一番最初のページに記載されています)を確認して住所に下線が引いてないのが現在の住所になります。現在の住所が印鑑証明書と同じであることを確認したら、今度は下線の引いてある住所を確認します。
下線の引いてある住所が車検証に記載されている住所と同じであればOKです。
下線の引いてある住所にも車検証の住所が記載されていない場合は履歴事項全部証明の一番最後のページを確認します。
一番最後のページ『Aという住所から本店移転』というような記載があってそれでつながればOKです。
それでもつながらないという場合は『閉鎖事項全部証明書』を取得します。閉鎖事項全部証明書には履歴事項全部証明に記載されていない事項が全て載っているはずなのでつながるようになるはずです。
履歴事項全部証明と閉鎖事項全部証明書は全国のどこの法務局でも取得できます。法人の住所などは関係なくどこでも取れるので最寄りの法務局で手続きできます。
ここまでやってもまだ車検証の住所が記載されていない場合は『商業登記簿謄本』を取得していきます。この商業登記簿謄本は法人の住所を管轄している法務局でしか取得できないので少し面倒になってきます。
商業登記簿謄本は電子データで管理されているわけではなく昔ながらの書類によって管理されているので管轄の法務局でしか取得できないのです。
初度登録の古い車は商業登記簿謄本が必要になるケースもでてきますので集め方を覚えておきましょう。
商業登記簿謄本を各管轄で取得すれば必ずつながるはずですので諦めずに頑張りましょう。
個人の場合
個人の場合は最後までつながらないケースもでてきます。住民票のデータは5年をすぎると役所の保存期限を過ぎてしまいデータも削除されていきます。
ですので、車を登録したのが5年以上前でその間に何回か引越しをすると役所にデータが残っていないということもあるのでそのときは別の方法で対処します。
書類の集め方
集め方はまずは現住所で住民票を取得します。住民票を取ると現在の住所と他の市から転入した日付などが記載されています。
どこどこから転入と書かれている住所が車検証の住所ならそこで終了です。引越しが1回だけだったりすると一枚の住民票でつながりを証明できます。
もし住民票を取って前住所という欄に記載されている住所が車検証の住所と違う場合は前住所で『住民票の除票』を取得します。
現住所でとる住民票以外は全て除票となります。
次に住民票の除票を取得しても足りない場合は戸籍の附票を取得します。
「戸籍の附票」とは本籍地で取得するのですが、本籍地を動かさなければその間の住所の移動が全て「戸籍の附票」に記載されます。
引越しとともに本籍地もその都度変更してしまっていると戸籍の附票にはそのときの住所しか記載されないのであまり約には立たないかもしれませんが、生まれてから一度も本籍地を変えていないという方は戸籍の附票を取得すれば住所の移動が全て記載されてきてとても楽になります。
どうしてもつながらない場合
どうやっても住所がつながらない場合には『誓約書』という書類を使います。
『誓約書』には車検証から現在の住所までの住所移動の履歴を全て記入して印鑑を押印します。
印鑑は実印である必要はありませんので認印でも大丈夫です。
では最初から誓約書で済ませちゃえばいいじゃないかという方もいらっしゃるかもしれませんが、誓約書を使って住所の移動を証明するには条件があります。
条件1・・・揃えられるだけ揃える
住民票を取得してあとは誓約書で済ますというのはできません。住民票をとって除票をとってさらに戸籍の附票を揃えたけども住所の移動が証明できないときだけ誓約書の使用が認められています。
条件2・・・5年以内の住所移動に関しては必ず住民票か戸籍の附票を揃える
役所の住民票や戸籍の附票の保存期限は5年なので5年間は必ず書類が揃うはずです。5年以上前の住所の移動までは追いかけなくても良いですが、逆に言うとそこまでは必ず揃えましょう。
記入方法
誓約書の記入は住民票などが足りない部分だけを記入するのではなくて、車検証から印鑑証明書の住所までを住んでいた期間も含めて全て記入します。
面倒でも省略はできません。
誓約書のフォームを用意したので活用してください。
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